最終確認日:2026年8月31日
アイロンがけをなくす方法で、いちばん効くのは実質0円でした。
ノンアイロンシャツに替えるだけです。AOKIの長袖ノンアイロン形態安定シャツは1,861円。普通のワイシャツと値段が変わりません。追加費用なしで、年21時間が消えます。
一方、同じ目的でクリーニングに出すと1時間あたり3,000円。同じ「アイロンをやめる」でも、選び方で結果がまるで違います。
アイロンに使っている時間
ワイシャツ1枚にアイロンをかけるのに5分。平日5日分なら週25分です。
25分 × 52週 = 年21.7時間。
丸1日近くを、シャツを平らにする作業に使っている計算になります。しかもアイロン台を出して、温まるのを待って、片付ける時間まで含めれば、実際はもう少し長い。
たたむ時間が年73時間だったことを考えると、アイロンは短く見えます。ただしアイロンには「面倒でやりたくない」という心理的な重さがあり、時間の数字以上に負担になっている家事です。
方法1 ノンアイロンシャツに替える — 実質0円
洗って干すだけでシワが伸びるシャツです。AOKIの長袖白シャツで1,861円という価格が出ていました。普通のワイシャツの価格帯とほぼ同じです。
つまり、買い替えのタイミングでノンアイロンを選ぶだけなら、追加費用はほぼゼロ。年21.7時間が0円で戻ってきます。
1時間あたりの値段は、ほぼ0円。このサイトで計算してきた中で、ハンガー収納と並ぶ最強クラスです。
「形態安定」と「ノンアイロン」は別物
ここが失敗しやすいところです。
シワになりにくさはJISのW&W(ウォッシュ・アンド・ウェア)という基準で1〜5級に格付けされています。
| 表示 | 等級 | アイロン |
|---|---|---|
| ノンアイロン | 4.0級以上 | 不要 |
| 形態安定 | 3.2級以上 | 細かいシワが残る |
「形態安定」と書いてあってもアイロンは要ります。目的がアイロンをなくすことなら、4.0級以上、あるいは「ノンアイロン」と明記されたものを選ぶ必要があります。
もうひとつのコツは干し方です。脱水を短めにして、濡れた状態でハンガーに掛ける。肩と襟を整えておけば、乾いたときにほぼ平らになります。ここを雑にすると、ノンアイロンでもシワが残ります。
なお乾燥機にかけると丸まってシワがつくので、ノンアイロンシャツはハンガー干しが前提です。ドラム式乾燥機とは相性がよくありません。
方法2 衣類スチーマーを買う — 約150円
ハンガーに掛けたまま蒸気を当てる道具です。アイロン台を出す必要がなく、1枚5分が2分ほどに縮みます。
浮くのは1枚3分、週5枚で年13時間。本体を1万円、5年使うとすると年2,000円。
2,000円 ÷ 13時間 = 1時間あたり約154円。
これも十分に安い水準です。ただしノンアイロンシャツが0円である以上、順番としては後になります。
スチーマーが効くのは、シャツ以外です。ジャケット、コート、ニット、スカート。アイロン台に広げられない服のシワを取るのが本来の役割で、シャツのために買うものではありません。
方法3 クリーニングに出す — 約3,000円
ワイシャツのクリーニングは1枚200〜300円。週5枚を毎週出すと、250円 × 5枚 × 52週 = 年65,000円です。
65,000円 ÷ 21.7時間 = 1時間あたり約3,000円。
しかもこれは店に持ち込む時間を入れていない数字です。店との往復に月50分かかることを考えれば、実際はもっと悪くなります。
時給1,690円の人にとって完全に見送りです。アイロンをやめる目的でクリーニングに出すのは、いちばん高い解決策ということになります。
| 方法 | 年間の費用 | 浮く時間 | 1時間あたり |
|---|---|---|---|
| ノンアイロンシャツ | 実質0円 | 21.7時間 | ほぼ0円 |
| 衣類スチーマー | 2,000円 | 13時間 | 約154円 |
| クリーニング | 65,000円 | 21.7時間 | 約3,000円 |
クリーニングが正しい場合もある
3,000円という数字だけで切り捨てるのは早すぎます。比べる相手が違う場合があるからです。
スーツやジャケットは、そもそも自分では洗えません。これは家事代行の記事やハウスクリーニングと同じで、能力を買っていることになります。時給の対象外です。
ワイシャツでも、営業職で仕上がりの見た目が仕事に直結するなら、プロのプレスには自分では出せない価値があります。それは時間ではなく品質を買っているという話になります。
問題になるのは、アイロンが面倒だからという理由だけで出している場合です。その目的なら、1,861円のシャツに替えるほうが年6万5千円安く済みます。
枚数を増やすと、別の時間も減る
ノンアイロンシャツに替えるとき、ついでに枚数を増やすことを考えてみてください。
3枚しか持っていないと、週の途中で必ず洗濯しなければなりません。7枚あれば週1回でよくなります。洗濯の記事で書いたとおり、回す回数が減れば、干す・取り込むという一連の立ち上げも減ります。
1,861円のシャツを4枚追加して7,444円。これで洗濯の回数が週2回から1回になるなら、年52回分の立ち上げが消えます。1回15分として年13時間。
7,444円を3年使うとして年2,481円。2,481円 ÷ 13時間 = 1時間あたり約191円。これも安い部類です。
服を増やすと収納を圧迫するので万能ではありませんが、シャツのように毎日使うものは、枚数が少ないほど洗濯の頻度に縛られるという点は覚えておいて損がありません。
シャツ以外はどうするか
アイロンが必要なのはシャツだけではありません。ハンカチ、ブラウス、子どもの給食袋。ここは考え方を変えるほうが早い部分です。
- ハンカチはタオル地にする。アイロンが要らない素材に替えるだけで、この工程は消えます
- ブラウスは干し方で決まる。厚手のハンガーに掛けて肩の形を保てば、多くはアイロンなしで着られます
- 子どもの持ち物は素材で選ぶ。買うときにアイロンが要らないものを選べば、以後ずっと発生しません
共通しているのは、買うときの選択で、その後の作業が決まるという点です。素材を選び直すだけなら費用は増えません。
やる順番
- いまあるシャツが寿命を迎えたら、ノンアイロンに替える。まとめて買い直す必要はありません。1枚ずつ入れ替えるだけで、アイロンをかける枚数が減っていきます
- 干し方を変える。脱水短め、濡れたままハンガー、肩と襟を整える。これは今日からできて0円です
- それでも残る服にスチーマーを使う。ジャケットやニット用として買うなら、154円は十分に安い
- スーツと礼服だけクリーニングに出す。ここは能力を買う領域です
この順番なら、追加費用をほとんどかけずにアイロン台を片付けられます。お金を払う前に、0円でできることが残っていないかを確認する。洗濯まわりでは、これがいちばん効きます。
まとめ
- ワイシャツのアイロンは週25分、年21.7時間
- ノンアイロンシャツは1,861円で普通のシャツと同価格。実質0円で解決
- 「形態安定」(3.2級)と「ノンアイロン」(4.0級)は別物。前者はアイロンが要る
- 衣類スチーマーは154円。ただしシャツのために買うものではない
- クリーニングは3,000円。アイロン目的ならいちばん高い解決策
- 脱水短めでハンガーに掛け、肩と襟を整える。これだけで0円
自分の時給がまだ分からない方は、自分の時間を時給換算するといくら?を先に読んでください。洗濯まわりでは洗濯物をたたむ時間をなくす方法もあわせてどうぞ。
※ シャツの価格は2026年8月31日時点で確認した一例です。ブランド・素材・時期によって変わります。衣類スチーマーの本体価格は一般的な水準を想定した目安であり、機種によって幅があります。


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