最終確認日:2026年8月30日
オンライン秘書は、家事代行と同じく時間の値段が料金表に書いてあるサービスです。相場は1時間2,000〜4,000円。
そして家事代行の最大の弱点だった「立ち会い」が、ここにはありません。全部リモートで完結します。
ただし別のコストが発生します。指示を出す時間です。ここを計算に入れると、答えがはっきり変わります。
料金相場
月あたりの稼働時間で料金が決まる形が主流です。
| 月の稼働時間 | 月額 | 1時間あたり |
|---|---|---|
| 10時間 | 2〜4万円台 | 約2,000〜4,000円 |
| 20時間 | 5〜9万円台 | 約2,500〜4,500円 |
| 30時間 | 9〜13万円台 | 約3,000〜4,300円 |
| 45〜50時間 | 13〜16万円以上 | 約2,900〜3,500円 |
時間を増やしても単価はあまり下がりません。相場はおおむね1時間3,000円前後と考えておけば大きく外れません。
依頼できるのは、スケジュール管理、メール対応、資料作成、経理補助、SNS運用、ライティングなど。パソコンで完結する仕事なら、ほぼ何でもという範囲です。
家事代行との決定的な違い
家事代行の記事で書いたとおり、あちらは立ち会うと1時間あたりの値段が3倍になりました。頼んでいる3時間、家にいなければならないなら、その時間は自由になっていないからです。
オンライン秘書にはこれがありません。相手はどこか別の場所で作業しているので、こちらは何をしていても構わない。依頼した時間がまるごと浮きます。
さらに、専門スキルを持つ人に頼めば作業は自分より速い。経理も資料作成も、慣れた人のほうが確実に短時間で終わります。
ここまでなら、家事代行より条件がいいことになります。ところが、そうはなりませんでした。
指示を出す時間が、丸ごと乗る
家事代行に「掃除をお願いします」と言うのは簡単です。何をどうするか、相手がすでに知っているからです。
仕事はそうはいきません。どの資料を、どんな形式で、いつまでに、誰に向けて。前提の共有が要ります。上がってきたものを確認して、修正を依頼する時間もかかります。
1時間の作業を頼むのに、指示と確認で15分。控えめに見てもこのくらいはかかります。すると浮くのは45分です。
3,000円 ÷ 0.75時間 = 1時間あたり4,000円。
時給1,690円の会社員にとっては、まったく届きません。宅配クリーニングの2,500円よりさらに高い水準です。
| 指示にかかる時間 | 1時間で浮く時間 | 1時間あたり |
|---|---|---|
| 30分(初回・非定型) | 30分 | 約6,000円 |
| 15分(慣れるまで) | 45分 | 約4,000円 |
| 5分(定型化した後) | 55分 | 約3,270円 |
| 0分(完全自動化) | 60分 | 約3,000円 |
どれだけ定型化しても3,000円を下回りません。これが料金表の数字であり、下限です。
誰なら合うのか
1時間あたり3,000〜4,000円を上回る時給の人。年収でいうと1,200万円を超えるあたりからです。会社員でこの条件に当てはまる人は、多くありません。
ただし、時給とは別の物差しが使える人がいます。
- 自分の1時間が売上に直結する人。個人事業主や経営者なら、比べる相手は給料ではなく「その1時間で作れる売上」です。1時間で1万円の仕事を取れるなら、3,000円で買うのは明らかに得になります
- 副業をしている会社員。本業の時給が1,690円でも、副業の時間単価が5,000円なら話は変わります。事務作業を外に出して、副業の時間を作るという判断です
- 自分にはできない業務がある人。経理や英文メールなど、自分でやると3時間かかるものを1時間で仕上げてもらえるなら、実質の単価は3分の1になります
- 人を雇うほどではない量がある人。パートを雇えば社会保険も労務管理も発生します。月10時間だけ必要という規模なら、外注のほうが安く収まります
逆に言えば、会社員が自分の家庭の用事を頼むために使うサービスではありません。その用途なら家事代行のほうが安く、しかも実務に合っています。
何を頼むと単価が下がるか
同じ1時間3,000円でも、頼む内容によって実際の価値は変わります。自分がやると時間がかかる作業ほど、単価は下がります。
たとえば領収書の入力を自分で3時間かけているなら、それを1時間で仕上げてもらえれば、実質の単価は1,000円です。逆に自分でも1時間で終わる作業を1時間で頼んでも、3,000円のままになります。
- 差が出やすい:経理入力、フォーマットの決まった資料作成、リサーチと一覧化、英文の下書き。慣れと道具で速度が変わる作業です
- 差が出にくい:自分にしか判断できない内容、社内の事情を知らないと書けない文章。説明の時間だけがかさみます
- そもそも頼まないほうがいい:ソフトで自動化できる作業。クラウド会計ソフトが年1万円で済むものを、人に月3万円で頼むのは順番が逆です
3つ目は家事代行のときと同じ話です。機械で解決できることを人に頼むのが、いちばんもったいない。まず自動化を検討して、それでも残るものを人に渡す順番になります。
情報の扱いを先に確認する
家事代行では鍵を預けるかどうかが問題でした。オンライン秘書では情報がそれにあたります。
メール対応を頼むならメールボックスを、経理を頼むなら口座やカードの明細を見せることになります。顧客名簿や取引先の情報が含まれることもあります。
秘密保持契約の有無、担当者が交代するときの扱い、アカウントの共有方法。契約前に確認しておく項目です。企業型のサービスが個人との直接契約より高いのは、ここを会社が引き受けているからでもあります。
会社員が本業の業務を勝手に外注するのは、就業規則に触れる可能性もあります。使うなら副業や個人の事業の範囲で、というのが前提になります。
頼む前に決めておくこと
指示の時間がコストを決めるので、準備の仕方で結果が変わります。
- 毎月くり返す作業から渡す。1回きりの仕事は指示のコストが回収できません。請求書作成、経費の入力、定例会議の日程調整といった、手順が固定されているものから始めます
- 最初の1回は手順書を作るつもりで。説明しながら書き残せば、2回目以降の指示は「先月と同じで」で済みます
- 繰り越しの可否を確認する。使い切れなかった時間を翌月に回せるサービスなら、月ごとの繁閑を吸収できます
- 契約期間を確認する。1か月から契約できるところもあれば、6か月以上必要なところもあります。合わなかったときの出口は先に見ておくべきです
まとめ
- 相場は1時間2,000〜4,000円。月10時間で2〜4万円台から
- 家事代行と違い立ち会いが不要。依頼した時間はまるごと浮く
- ただし指示と確認の時間が乗る。1時間の依頼に15分かかれば実質4,000円
- 定型化しても3,000円が下限。一般的な会社員の時給では合わない
- 合うのは、1時間が売上に直結する人と副業の単価が高い人
- 毎月くり返す作業から渡し、最初の1回で手順書を作る
自分の時給がまだ分からない方は、自分の時間を時給換算するといくら?を先に読んでください。家庭の用事なら家事代行のほうが向いています。
※ 料金は2026年8月30日時点で確認した目安です。サービスごとに業務範囲・稼働時間の数え方・契約期間が異なるため、申し込み前に公式サイトでご確認ください。指示にかかる時間は業務内容によって大きく変わります。


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